80年代のメロディアスハードロックが好きな人は聴いていたヴァンデンバーグ ー Vandenberg。
ギタリスト、エイドリアン・ヴァンデンバーグのバンドで、メロディアスでキャッチーな曲が多く、中にはクイーンのようなコーラスの曲もあり、特に3rdアルバム『アリバイ ー Alibi』はそれまでのアルバムより、どの曲もしっかりコーラスパートのアレンジがされています。
エイドリアンのギターの音作りで特徴的なのは、マイケルシェンカーのようにワウペダルを半踏みしたミッドブーストした音をよく使ってソロを弾いてます。
ギターソロはどの曲もよく考えて構成されていて、コード感のあるフレーズや手が大きなエイドリアンの特徴を活かしたポジションを素早く移動しないといけないようなフレーズも弾いてます。
また、エイドリアンのギターソロは、聴くとエイドリアン・ヴァンデンバーグだ!と分かる独特なアタックやピッキング、そしてフレーズがあり、後にホワイトスネイク ー Whitesnakeに入って大ヒットした『ヒア・アイ・ゴー・アゲイン – Here I Go Again』ではソロを聴いてすぐにエイドリアンだと分かり、嬉しかったのを覚えてます。
ただ、コード感のあるフレーズを弾くのは素晴らしいけど、ライブでの『クライング・イン・ザ・レイン – Crying in the Rain』のソロでは、いかにもエイドリアンらしいソロを弾いていて、オリジナルのジョンサイクスのイメージで聴いてしまうと物足りない感じはあります。
後のバンド、マニック・エデン ー Manic Edenでは、何を思ったのかオーソドックスなハードロックで、エイドリアンのコード感のある“彼らしいソロ”はなく残念でした。
エイドリアンは1コードで小節を長く引っぱるより、短い小節でコードが変わる曲の方が彼の良さが出ると思います。
1stアルバムの『ネザーランドの神話 ー Vandenberg』収録の『バーニング・ハート – Burning Heart』はヴァンデンバーグでも人気のバラードで、曲のイメージを更に膨らませるような感動的なソロを弾いてます。
ちなみに、後にエイドリアンがホワイトスネイクに入って、リハーサルでこの曲をデヴィッドカヴァデールが歌ってる音源があります。
2ndアルバム『誘惑の炎 ー Heading For Storm』の1曲目の『フライデイ・ナイト – Friday Night』は1度聴くと覚えてしまう印象的なサビのメロディやメロディアスでハモりのソロもあり、人気の曲です。
開放弦を使ったリフも時代を感じます。
同じく2ndアルバム収録の『ウェイティング・フォー・ザ・ナイト – Waiting for the Night』では、長いソロをメロディアスでスリリングでテクニカルなフレーズを弾いてます。
カッコいいです。
3rdアルバム『アリバイ ー Alibi』のタイトル曲『アリバイ – Alibi』では、音色の違うギターをうまく使ってバッキングしてます。
短めのソロですがソロ用のコード進行をバックに弾いていて、これが意外と難しいソロを弾いてます。
エイドリアン独特の振れ幅の大きいビブラートもいいです。
また、コーラスアレンジもしっかりされてます。
同じく3rdアルバム収録の『カミカゼ – Kamikaze』は、マイケル・シェンカー・グループ ー Michael Schenker Group:M.S.G.の『イントゥ・ジ・アリーナ ー Into the Arena』ぽいと言うかそのままと言うか、元々エイドリアンは音作りからしてマイケルシェンカーやったから不思議ではないけど。
メロディアスな曲とメロディアスなソロで人気だったヴァンデンバーグ。
聴いて誰か分かるギタリストはそうはいませんね。
エイドリアンには渋いソロではなく、メロディアスなフレーズをこれからも聴かせて欲しいです。
(@^^)/~~~では
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