ホワイトスネイク『The Rock Album』が残念な理由

ホワイトスネイク(Whitesnake)がベストアルバム『The Rock Album』を発売しました。

ザ・ロック・アルバム[CD] / ホワイトスネイク

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このアルバムには1984年にリリースされた『スライド・イット・イン(Slide It In)』以降のアルバムから選曲されています。
1997年にリリースされた『レストレス・ハート(Restless Heart)』の曲が聴けるのが嬉しいです。
全曲リミックスされていて使われなかったギターテイクが使われていたり、各パートのバランス、そしてエフェクトがかなり変わってます。

全部のパートがリバーブ感が薄くなり特に『白蛇の紋章〜サーペンス・アルバス(Whitesnake)』収録の曲は違いが大きいです。
ただ、ギターソロはそれを弾いたギタリストがそのエフェクトを前提に弾いたものなら意図しないミックスに変更されたことになりますね。
ジョン・サイクスのソロはディレイも弱くされてるので『ギヴ・ミー・オール・ユア・ラヴ – Give Me All Your Love』のソロは控えめな印象になりました。
でも『スティル・オブ・ザ・ナイト – Still of the Night』では速弾きのアタックの凄まじさがより伝わって来ます。
ソロをコピーしたい人には分かりやすくなりましたね。

ドラムは定位がセンター寄りになり音像が少し狭くなった感じです。
『グッド・トゥ・ビー・バッド(Good to Be Bad)』収録の『ベスト・イヤーズ – Best Years -』のタム回しもステレオ感が弱くなり残念に感じました。
それにスネアのイコライジングも残念、スプリング感がもっと欲しいかな。

私がリミックスで期待するのは、レコードの時代やCDが出始めた頃の音量の小さい曲を今のレベルに上げてくれることです。
それだけで嬉しいですね。

最初に聴いたバージョンがその曲のオリジナルのイメージになるので、この『The Rock Album』のように変えられてしまうとチョットなーと言う感じがしてしまいます。
キース・オルセンがミックスしたのが気に入ってたので尚更ですね。

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BURRN!のインタビューでデビカヴァが話してたように、アルバム毎の音質の違いを同じに近づけるリミックスなので仕方がないとは思うけど、簡単にミックスダウンしたデモテープのようにも感じました。

各ギタリストはレコーディングの時にどういう風なエフェクト処理をされるか確認した上で弾いてると思うのですが、ソロを弾く時にそのエフェクトをかけて弾いていたなら特にジョン・サイクススティーヴ・ヴァイはこのアルバムのリミックスを理解してくれるのでしょうか。

ただ不満だけではなく、このリミックスアルバムで何よりいいと思ったのはボーカルがはっきりしていて、デイヴィッド・カヴァデール – David Coverdaleがよくやる息使いがよりセクシーになってます。
これはもう最高ですね。
他にも、フェイドアウトしていた曲をライブのようにうまく終わらせてるのも良かったです。

1982年に発売された『セインツ・アンド・シナーズ(Saints & Sinners)』以前のアルバムも聴きたいけど、デビカバが版権を持ってないらしくリミックスなんてムリですね。
いい曲いっぱいあるのに残念です。

私は以前『All or Nothing』のシングルレコードを持ってました。
ジャケット写真にはジョン・サイクスが写っていてどうしても聴いてみたくなり買ったのですが、この曲はジョン・ロードのキーボードソロなのに聴いてから気がつきました。
ツインギターは左右に振られていてジョン・サイクスのギターはメル・ギャレィより若干ハードかなぁ位にしか感じなくて残念だったのを憶えてます。
でもコージー・パウエルがソロに入る前のフィルを変えていたのを聴いて、それだけで得した気分になったなー(^o^)

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